ascension - SPIRITUALS XYLOPHONE


2013世界らん展 日本大賞 2013.2.21デモンストレーション出演しました。
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ascension

アセンション/霊性のアフリカ木琴
神韻縹渺 すき透るような音楽

待望のニューアルバム 3000円 発売中

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収録曲

ascension  6:07  アセンション/上昇 (使用楽器コギリ)
アフリカの大地に数百年間風と光を浴びた巨樹ニウラは切り倒され、材の乾く数年間、冥界に眠り、再び木琴として蘇る…。それは死して姿を変えた自然として。強烈な光を好む瓢箪も、時を惜しむごとくに物凄い勢いで成長し充実の果を成して一年で枯れる…。その果は種を抜かれ、乾燥し、何も無い中空に何かが残る…。それらは、アンティロープの毛の生えた皮で、頑丈にフレームに組み上げられた…。命ある自然の魂がそこに宿るときこそ、その用途としてのアフリカ木琴なのだと私は思う。この木琴を語らせ響かせるものは、一度死した、自然の霊性なのだ。いのちあるものには死が在る。死はすべての終わりなのだろうか?
「ascension」はそれに対する私の答えである。

Le parfum d'Afrique 8:35 アフリカの香り (使用楽器コギリ)
アフリカ原産のラン、その白い花から立ち昇る芳香は、霊性に充ち、清明で懐かしさに溢れ、静かに存在を超える力を秘めるかのようだ。

MANBAA SIYA 5:15 マンバー スィーヤ (使用楽器コギリ)
サバンナの昔語りの終わりに言う言葉。マンバー スィーヤ「めでたし、めでたし、おしまい」の意味。コギリは喋りの木琴でもある。よねやまひろこ著の絵本「サバンナのむかしがたり 岩をたたくウサギ」のための演奏からうまれた曲。

Radio Burkina 5:11 ラジオブルキナ (使用楽器コギリ)
だいぶ前に青年海外協力隊でガーナ奥地に赴任していた方から、木琴のエアチェック音源を頂いた。ブルキナファソの短波放送局から発せられた、うねるような木琴の音。途切れ途切れながらも深夜暗黒の国境を越え聴こえてきた。夜の木琴の音は力強ささえ感じさせる。

L'étoile au Madagascar 9:40 マダガスカルの星 (使用楽器コギリ)
流星のような尾を引くマダガスカルの白いラン、アングレカム・セスキペダーレの花。三つの花が音もなくこちらを凝視する。三つからなる曲。

SÈRENITÈ / comète 7:41 セレニテ/彗星 ライブ録音(使用楽器コギリ)
「tranquility of peace」冥界を導く彗星の如くに。

 

CDライナーより

ascension

霊性と演奏
私のCDを聴かれた、スウェーデンボルグの研究者である高橋和夫氏からお手紙を戴いた。「ふしぎなアフリカ木琴で奏せられる音楽に触れ幸せです。
幽か、静謐であるかと思うと、原始の水音や空気の振動、潮のうねりのようにも響いてきます。大地や植物のみならず、星空や宇宙に満ちている神秘な流れに身を委ねるような気持ちにもなります。」ー高橋和夫氏からの手紙よりー

さらに、神韻縹渺、すき透るような音楽であり、「実在の音」と、大変恐れ多い感想を戴いた。私のCDアルバム「SERENTE」を聴かれ、スウェーデンボルグが、同様に天界の状態を表す「平安の静謐」tranquility of peace という言葉をよく使われたことも知った。
清明なる実在として、日本の自然や風景、自然の霊性の、匂うような表出こそ、私の演奏の心から望むところである。
今回のアルバム「ascension」は、感覚的とも言える霊性を主題にしたものだ。

※ 高橋和夫 / 文化女子大学(現 文化学園大学)名誉教授、スウェーデンボルグ第一級の研究者
 著書に、「スウェーデンボルグの宗教世界」人文書院、スウェーデンボルグの「天界と地獄」PHP研究所 他多数


「マダガスカルの星」

アフリカ マダガスカルの深々とした大樹の森の踏み分け道、不思議な匂いがして、ふと見上げると森の精霊のような奇妙な顔の花たちが、高みからこちらを見ている…。ラングレクム・セスキペダーレ、ジャケットのランの花だ。
ラン科アングレクム属の常緑多年草で、学名は Angraecum sesquipedale ほうき星のように、40センチにもなる距と云う尾を引いている…。幻視だろうか...。演奏中突然そっと白い花を差し出す手にぎょっとした。優しい感じの手だった。演奏するたびにぼんやり心の深みに花は浮かび上がってきた…。日を追って大輪の白い花が熱帯雨林の森の樹上に咲き誇って芳香を放つ光景となった。よく分からないまま、それらはこのアルバムに収められる幾つかの美しい曲になった。花は木の上に咲いていた…。白いランの花なのだ。調べてみて驚いたのはこの彗星のようなランが実在することだった!これがラングレクム・セスキペダーレ、「マダガスカルの星」である。
ジャケットの写真は、偶然この花の開花を知り、植物園の大温室へ妻のナオコが撮影に駆けつけ撮ったものだ。
「ベツレヘムの星」とも呼ばれ、キリストの誕生に東方の三博士を導いた彗星に比される。意図したことでは無く、物事が自然に奇妙な連なりを見せて顕われてくることがある。私にとって、このアルバム「ascension」もそのような、植物と宇宙と演奏の不思議な結びつきに充ちたものだ。
さらに2013年1月20日深夜、轟音と共に、火の玉の目撃が関東地方に相次いだ。その緑の流星は、一瞬、夜を真昼のように明るくして東方に燃え尽きていった...。これらは、物語のようにまだどこかに続くのだろうか?
 
 


「ascension」についての雑感

アルバムタイトルの「ascension」は、大文字でAscensionと書くとキリストの昇天を意味します。もう一つアセンションと聞くと思い起こすことがあります…。もう、四十数年も前のジョン・コルトレーンの集団フリーインプロヴィゼーションのアルバム「Ascension」です。コルトレーンは、その後すぐ飛行機事故で他界してしまいましたが、私は、アフリカやインドの即興演奏の中に超越意識的なものを見出した彼を、ごくみじかに感じます。
私はアフリカ木琴が、もともとスピリチュアルに富んだ即興演奏の楽器であるのだと思います。無意識的で霊感に満ちた演奏が生み出す、天心の世界は、アセンションと呼ぶべき上昇力を備え、時には存在の根源まで到達する様に思える時があります。    Chancey